食の終焉 THE END OF FOOD

本の名前

食の終焉 THE END OF FOOD
グローバル経済がもたらしたもう一つの危機

ポール・ロバーツ作
神保哲生訳

この本を選んだ理由

この本はずっと気になっていて、読みたかった本。
現在私たちを取り巻く「食料生産システム」にずっと疑問があって、もっと勉強したい!と思う上で、身になる本だろうな、と思っていたから。

萬田先生のお家の本棚を物色していたら、ニュッと出てきて「ぬおおお🥺」ってなって笑、即借りてきて、おうちで読んだ。

そもそも私がフードシステムに興味を持ったわけ

幼いころ見せられた映画がすごく衝撃的で、ずっと心に残っていた。
思えば、この頃から、食料生産なるものに「騙されないぞ」みたいな思いは抱えて生きていた気がする

元々、食べることは大好きで、自然に寄り添う農業に憧れ、という理由で農業にのめり込んできた私。

そんな私が「フードシステム」自体に興味を持ち始めたのは、
思い返せば、大学二年生の時に受けた佐野先生の「水産経済学」という講義がきっかけだった。

何の気なしに選んだ講義だったんだけど、これが面白くて面白くて。
水産学部の先生が話す、水産物の流通のことがメインだった。
漁師さんから、私たちのテーブルに魚が乗るまで、こんなに複雑な経路を経ている、という「事実」に初めて目をむけた瞬間だった。
佐野先生は、話も上手くて、レジュメもみやすく、レポートの課題も面白かったので(毎回魚のイラストを本気で描かされた)、
「これだ!」と思ったらのめり込む性分の私は、毎回最前列で、レジュメをペンで真っ赤っかにしながら、目をキラキラさせながら聞いていたのだった。(そのころ受けてた講義で一番頑張っていた)


その講義が終わったあとも、佐野先生に頼み込んで、わざわざ水産学部にチャリを爆走させて彼の講義を受けにいってた、それほどに彼の講義は刺激的で面白かった。

というのも、佐野先生が教えてくれたのは、
魚のことだけでなく、食料全体に関する「フードシステム」なるものだった。

土から引っこ抜かれた野菜はどうやって、私たちのお腹におさまるのか?

その間にいくつもの加工業者やら、卸売業者やら、小売業者の力が合わさって実現できている。

その食料のサプライチェーン(畑や海から私たちの胃袋までの道のり)はどんどん実態を失って、肥大化していっている。

昔は、自分たちで作って、身の回りの野菜を買って、食べていた。サプライチェーンはとてもシンプルなものだった。

でも今はよくわかんないよね、正直。どこで作られたのか、(今や生産場所は世界中になりうる。世界の裏側から運ぶことだってできちゃう)誰が作ったのか、そして私は何を食べているのか?

とっても便利になって、豊かになったと言われるフードシステム。
この時代ほど食料が安くなった時代はない。

けれども、私たちは本当の食べ物を食べているのか?
本当に美味しいと身体が感じるものを食べているのか?
なんでこんなに安くできるのか?
私たちが選択して食べているのではなく、食べさせられているんじゃないか?

食の裏側なるもの、真実を知るべく、私はこの世界に足を踏み入れた。
自分なりに勉強していくうちに、「このままじゃなかなかやばいぞ」みたいなことに気づいた。

この本の内容

この本はすごくボリュームがあって、読み応えがあるので、詳しく内容を書いていたら終わらないので、ぜひ自分で読んでほしい。

大まかな流れとしては

  1. 人間の起源から、ずっと飢えと戦ってきた流れ、そして食の工業化が始まる
  2. 人々の食を握る大企業の肥大化。アグリカルチャーからアグリビジネスへ。
  3. 「より良く、より多く、より安く」の過酷な裏側と、限界
  4. 暴走する食システムと、肥満化する人類。その一方で飢餓に苦しむ人たち。
  5. 利益だけしか考えない農業政策がもたらしたもの
  6. 病原菌との戦い。高まる汚染食品の拡散リスク
  7. 高まる食肉需要と、環境負荷、限界
  8. 新しい食システムの未来とは。遺伝子組み換え食品、工業化するオーガニック

個人的には、最初の人間の起源から私たちの祖先が、どうやって飢えを満たしてきたのか、という部分がとても興味深かった。
飢えに飢え、飢えと戦ってきた人類は、いかにして安定的に食料を生産するか、という一点に向かって進化してきた。(身体面でも)

それが農業を工業化する、という視点に繋がって今のフードシステムがあるわけなんだけども。
これはブレーキが効かなくなった車のようなもので、カネのためなら、生産方法が非人道的になってもかまわない輩がたくさんいる。そしてそういう奴らが一番権力を持っていたりするから厄介なのだ。

コストを下げて、少しでも多い利益をむしり取るために、

家畜たちは改良され、畜舎に押し込まれ、太陽を見ないまま一生を終える。
野菜は広大な畑で、農薬散布と化学肥料を与えられ、大量に単一的に育てられる。土の力はどんどん弱り、農業者の身体をむしばみ、川は汚染される。

大量に安売りでスーパで売られ、売れ残りは処分される。

明らかに狂っている。と思うんだが・・

しかし、そういう事実を私たち消費者は知ることができないし、知ろうと思わない。
果たしてこれでいいのだろうか?

というか、良くても悪くても、このフードシステムはすでにきしんできている。
近いうちに(少なくとも私たちが生きている間に)破綻することは事実なわけで。
じゃあどうすんだ。と。

新しい食システムとは??

オルタナティブフードシステム(Alternative food system)、っていうのが最近もてはやされている。
いわゆる、「これまでの工業的な農業生産ではない、もう一つの農業」って意味だ。

これにはオーガニックも含まれてる。
ほんに、日本の合鴨農法の先駆けになった古野さんの、循環式農業モデルが紹介されていたのでびっくり&嬉しかった。👀

とはいえ、つきまとってくるのは「本当にオーガニックだけで世界は養えるのか?」ということ。

農薬の散布料を減らすために、害虫に耐性を持つ遺伝子組み換え作物の研究も進んでいたり、
オーガニックの工業化が進んでいて(オーガニックだけど大規模生産でコスト減で、安く売るというもの。アメリカ、ヨーロッパに多い)

そもそもオーガニックの定義とは?みたいなところから議論が熱心にされている。

まとめ

なんだか取り止めもなく書いてしまったけど、忘れないうちにスピード感持ってまとめてみた。

私は今の食料生産を真っ向から否定する気はないけど(私だってその便利さを享受しているわけだし)
でも変えていくところは変えてくべきだ、早急に。日本だって例外じゃない。

じゃあ何から始めればいいの?春来はどういう食料生産の在り方が良いと思う?と聞かれたら、まだ答えられないのが現状で・・・勉強不足だと思うので、もっと知識を入れていきたい。

ただ一つ言えるのは、
みなさんもっと食べるものに関心を持ちましょうよ!
ということである。

別に食生活を変えろ、得体の知らない加工品ばっか食うな!というつもりはないけど
ほんのちょっとだけ、
この食べ物はどこから来て、あなたの体の成分になるのか
ということに思いを寄せてみませんか?って思うんですよね。

一人一人の行動は、絶対に企業を変えるし、産業の在り方、国の方針を変えれるから。

食関係で、おもろい本、映画、情報源ありましたら教えてください!もっと勉強したいです!

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