食やくらし

わたしは腐る経済圏をつくる!〜不思議な田舎のパン屋でインターンした結果〜

2020年11月。
タルマーリーという鳥取の不思議なパン屋さんで、1ヶ月間住み込みで働かせてもらいました。
きっかけはこの一冊の本。その名も、


田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」

はあ?経済が?腐る????
どういう意味やねん!!😩

とハテナマークしか浮かばないそこの貴方。気持ちはよくわかります。

この本を読み、感銘を受け、実際にタルマーリーで働いてみました。
今回は、この本の印象に残ったところと、インターンでの学びをシェアしようと思います。

どんな小さなことでもいいから「ほんとうのこと」がしたい

これは、資本主義社会の理不尽さに向き合い、システムの外に出ようとパン屋さんを目指した夫婦のお話。

どうしてこんなに働かされ続けるのか?
なぜ給料は上がらないのか?
自分は何になりたいのか?・・・・
答えは「腐る経済」にある。次の時代の生き方を探る、全ての人へ。

タルマーリーってどんなパン屋さん??

タルマーリーは、鳥取県八頭郡智頭町にあります。
智頭町は森林面積が約93%という森と水が豊富な美しい田舎町です。


旧那岐保育園を改装した店内は、とっても素敵な雰囲気。
パンの持ち帰りだけでなく、カフェの利用もできますよ!
ビール工房もあり、自家製オーガニックビールも飲めちゃうのです🍺

イタルさん(この本の作者でありタルマーリーのオーナシェフ)と麻里子さん(タルマーリーの女将)夫婦が始めたお店で、今年で12年を迎えます。



ここのパン、めっっっっっっっっっちゃ美味しいんですね!!!!
素材の味がぎゅっと凝縮されていて、するすると身体に入ってくる。いくら食べても胃もたれがしないんだよ。
見た目も素朴で可愛くて、ひとつひとつ表情が違って、見ていて飽きません。
わたしゃ1ヶ月このパンを食べまくったよ。ホント幸せだったお😍

🔺ただただタルマーリーのパンを食って感想を言い合う動画です、はい。

タルマーリーは、鳥取の中でも不便な場所にあるパン屋にも関わらず、訪れる人が絶えません。
特に、食や農関係とか、持続的な経済などに関心がある人たちの間では、必ず訪れたい激アツな場所なのであります❤️😤

パンの美味しさだけではなく、タルマーリーの「ここにしかない」を求めて人が集まってくるんですよね。

タルマーリーの、不思議なパン屋ポイント🍞
  1. 自分で酵母を一からつくって、パンを焼いている。
    (麹菌を採取してつくる酒種パンを作っているお店はここだけ!)


  2. 材料はなるべく近隣で栽培されたもので、農薬・肥料を使わずに栽培されたものを使う。
    (本物のつくり手に、しっかりと対価を払って経済を回す)


  3. パン生地には、砂糖・卵・バター・牛乳は一切使わない。
    (菌や素材が持つ、内なる力を引き出す)


  4. 小麦粉は、お店で自家製粉している。
    (依存せずに、自分の力でつくる)


  5. 毎年、お店として1ヶ月の長期休暇がある。
    (休むことを大事にする)


  6. 「地域循環」&「利潤を出さない」パン屋を目指している。

厳選した食材を使い、手間暇をかけて、しっかりとしたパンをつくる。そしてその対価として真っ当な価格をつける。パン職人の技術を活かしたパンを作り続けられるように、しっかりと休む。

田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」 p64より抜粋

こんな不思議なスタイルのパン屋さんは、失敗を重ねつつ試行錯誤する中で出来上がっていきました。

まずは、イタルさんのパン屋修行時代の話に遡ります。

僕らはなぜ、こんなに働かされないといけないのか?(パン屋残酷物語)

大学卒業後、イタルさんは、有機農産物卸売会社(オーガニックの野菜を卸売する会社)に就職します。

期待と裏腹に、産地偽装や不正に手を染める会社の内部に直面します。
生産者の想いが詰まった野菜を、誠実に消費者に届けるべきなのに、、、憤りを覚えるイタルさん。

『どんな小さなことでもいいから「ほんとうのこと」がしたい』と会社を辞め、
パン職人修行のためにパン屋さんで働くことを決心しますが・・・。

そのパン屋さんでは、夜明けから夕方まで、ボロ雑巾のように働かせられる毎日。
休みは週に一回だけ。こんなに働いてるのに給料は安い。

なぜ、僕らはこんなに働かされないといけないんだろう?

資本主義システムの外側に出ようと飛び出したのに、その先もまた内側だった。
どうすればこの構造の外側に出られるのかな?
不思議に思ったイタルさん、そのカラクリを解くために、この人に助けを求めます。


カール・マルクスさんです。
歴史上で著名な経済学者さんですね。

この人が書いた「資本論」という本では、
資本家と労働者の格差が広がり、一向に生活が楽にならない資本主義のカラクリ
が解き明かされています。

(「腐る経済」本の中で、イタルさんがわかりや〜すく説明してくれるので割愛。読んでね❤️)

さあここでちょっと考えてみよう。
昔に比べてテクノロジー進化した割に、時間に追われて働きまくってないですか私たち。
技術革新した分だけ、その分労働時間も短くなるべきなのでは?

🔺産業革命時代、めちゃくちゃに働かされる子ども

🔺いつも時間に追われ、残業しまくるサラリーマン

パン業界を例に挙げてみましょう!🍞
イースト菌(純粋培養された菌のエリート達)が開発されたおかげで、誰でも簡単に、手早く、コストを下げてパンが作れるようになったのね。
世の中に出回っているパンのほとんどはイーストで作られています。

これがパンの世界の技術革新。パン作りにかかる労力は大幅に軽減された、はず。
なのになぜ、こんなに働かなければならないのでしょーか?


技術革新してもなぜ楽にならないのか



イーストを作って誰でも簡単にパンが作れるようになる。
🔻
パンの値段安くなる。
🔻
パン屋の労働者は、さらに安くこき使われる。
🔻
工房での労働は単純化され、パン屋本来の技術はいつまで経っても身につかないという悪循環。

マルクスいわく資本主義経済の矛盾は、
「生産手段」を持たない「労働者」が、自分の「労働力」を売るしかない構造から生まれているそうです。

「と、いうことはだ。
自分の労働力を切り売りすることを避けようと思ったら、自前の生産手段を持てばいいのか❗️💡」

と気づいたイタルさん。
この気付きがイタルさんを、不思議なパン屋さんへと導いていきます。

利潤を生まないパン屋を目指す

一人一人が自前の「生産手段」を取り戻す、
つまり自ら小商いをしてお金を稼ぐという考えです。
ここで見逃していけないポイントがあります。

🍞タルマーリー流「小商い」の大切なポイント🍞

「利潤」を追求しないということ。

単純に、『規模が小さい』=『小商い』ではない、とイタルさんは言います。

一番最初に修行したパン屋さんは、規模の小さいパン屋だったけれど、長時間労働、給料も安く、薄利多売で儲けようとしていました。
それは、オーナーが「利潤」の虜になっていたからです。

それならば、資本家は、労働者が生み出した分は、労働者にきっちり渡せばいいのではないか? 

躍起になって利潤を出そうとするから、労働者を搾取することになってしまう。
しっかりと従業員に給料を渡して、しっかりと休みを作れば、技術を身に付けることができる。
長い目で見ればそっちの方が持続的だと、イタルさんは考えたのです。

「職人」が技術と感情を磨き、「労働力」の「交換価値」を高く保つ。そして、「職人」である生産者がつくった「交換価値」の高い原材料(商品)を仕入れる。

こうして、ひとつひとつの「商品」を丁寧につくり、「商品」の「交換価値」を高く保っていくことが、「小商い」が「小商い」であり続けるために必要なことなのだ。

田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」 p188より抜粋

売り上げが増えた年は、ボーナスなどで給料を増やしたり、設備投資や、環境整備に使うそうです。
(地域の大工さんにお願いすることで、また地域の経済を回していことにつながります。)

この経営方法に似た組織形態として、『ワーカーズコレクティブ』というものがあります。
全員が出資者にして労働者で、売り上げと働きに応じて毎月の給料が決まります。利益を出資比率や働きに応じて全員で分け合う仕組みです。
会社の仕組みとは違って、面白いですね!!!


「腐らない」おカネが、資本主義のおかしさをつくり出す

「発酵」「腐敗」はどちらも、自然界にあるものが、「菌」の働きによって土へと還る、自然のなかに組みこまれた営みです。

自然界のあらゆるものは、時間とともに姿を変え、いずれは土へと還っていく。
人間が生まれるずーっと前から、菌ちゃんたちはその営みを助けてきました。

先人たちは、食べ物をいかに保存するかを知恵を絞って考えました。餓死から逃れるためですから必死です。
そうやって出来上がった、発酵を用いた食料の保存技術。
長持ちするだけでなく、風味に奥行きがでたり、身体に良い影響を与えてくれる発酵食品。


私たちは思っている以上に、発酵の恩恵を受けてるんですよね。
発酵なしには、この世界はつまらないものになってしまいます!!😭
(お酒、パン、お味噌、醤油、ヨーグルト、お漬け物などなどなど。美味しいものは発酵でできているのじゃ)

一方でです。
近年食に関する研究が進み、イースト、添加物、農薬、遺伝子組み換え植物などが開発されました。
それらは、食品を早く、安く、大量につくることを可能にしました。
人間にとって便利な技術だし、沢山の恩恵も受けています。


しかしそれらは
「本来腐るものを無理やり発酵させたり」
「本来腐るものを長持ちさせたり」

「食べ物を、本来の時間の変化の摂理から外れたものにする」技術です。
自然の摂理に反しているのがわかる。

🔺本来漬け物は、塩などの基本調味料だけでできるシンプルなもの。
確かに、添加物で発酵風の味を付ければ、早く安く作れるけど・・・。
「本物」の漬け物を買うのが逆に難しくなっています。

果たして、「腐らない」食べ物って自然なんでしょうか?

『腐らない食べ物が、「食」の値段を下げ、「つくり手」の技術や尊厳を奪っている』イタルさんはそう言います。

そしてもう一つ、時間による変化の摂理から外れたものがあります。
それが、おカネです

おカネは腐らないばかりか、資本主義経済の中で、「利潤」を生み、金融を媒介にしてどんどん増え続けます。
利潤を追求する力が大きくなれば、そのために犠牲にされるものも大きくなります。


一部の大企業による、地域の声を無視した無理な開発や、環境破壊も止まりません。
安全性が証明されていない農薬や化学肥料、食品添加物も沢山使われています。
過労や食生活の乱れで健康を害してしまう人や、心身ともに病んでしまう人があまりにも多すぎます。


おカネの不自然さが、社会に様々な問題をもたらしている。
「腐らない」おカネが資本主義経済のおかしさを生み出しているのならば。

いっそのこと、おカネや 経済を「腐らせて」みたらどうなるだろう?

できるだけ地場の素材を使い、

環境にも人間にも地域にも意味のある素材を選ぶ。

イーストも添加物も使わずに、手間暇かけてイチから天然酵母をおこして丁寧にパンをつくる。


真っ当な「食」に正当な価格をつけて、それを求めている人にちゃんと届ける。

つくり手が熟練の技を持って尊敬されるようになる。

そのためにもつくり手がきちんと休み、人間らしく暮らせるようにする。

そんなパン屋さんを目指して、2008年にタルマーリーは開業されました。

パンで地域の循環をつくる

タルマーリーは、『地域内循環』という構想を掲げています。
地域に住む皆が幸せになれるモデルです。

タルマーリーで使っている素材は、無肥料・無農薬にこだわっています。
できるだけタルマーリーから距離が近い生産者さんと取引をして、
生産者には敬意と感謝の思いを込めて、正当な対価をお支払いします。
そうすることで地域のつくり手にお金が周り、地域の経済も自然環境も潤っていきます。

その素材を丹誠込めて加工してパンを作ります。素材は全てこだわったもので、職人技で、菌の力を最大限に引き出した滋味深いパン。(砂糖、卵、乳製品は一切使いません。)



決して安売りはせず、お客さんに正当な値段で販売します。

パンを媒介にして、地域の食と環境と経済をまとめて豊かにしていく。

循環を目的とした、特定の地域だけで使えるお金である「地域通貨」の概念と似ていますね。

外からは何も借りてこない。
内なる力を、いかに輝かせるか・・・!


だから僕らは、地域通貨のようなパンをつくることを目指す。
つくって売れば売るほど、地域の経済が活性化し、地域で暮らす人が豊かになり、地域の自然と環境が生態系の豊さと多様性と取り戻していくパンーー。

田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」p171より抜粋

日本は資源大国

🔺オエダラ箕っていう東北の方の箕(み)
収穫したお米とか豆とか入れて、籾殻とかのカスを振り落とすために使われる道具。
編むのが難しく、作れる人が少なくなっている。編みや材料が地域で違って美しい。
高知県の竹屋さんで働いてる友人から教えてもらいました。

日本に資源がない、といいますが果たしてそれは本当でしょうか?

こんなに森があって、水があって、四季が巡っている自然豊かな国なのに。
日本人は、江戸時代の終わり頃から西洋の技術に圧倒され、目の前にある豊かさが見えなくなってしまいました。
昔から長い時間をかけて培われてきた伝統技術が、現在進行形で、物凄い勢いで失われてきています。
技術はつくり手がいなければ失われてしまいます
技術は途絶えたら、あとで復活させるのは容易ではありません


技術をつなぐだけではなく、受け継いだ技術を発揮するための自然もあわせてつないでいく、そこまで含めて持続可能な経済をつくっていかなければならない

タルマーリーが挑むのは、「天然菌」と「自然栽培」作物でのパンづくりを通じて、日本古来の「発酵」の技術を掘り起こすこと。
挑戦はまだまだ続きます。

暮らしと共にある仕事

二人三脚でこのタルマーリーを築いてきた、パン職人のイタルさんと、女将のマリさん。
もうこのお二人がええコンビなんですわ!😍 まさに二人で一つって感じ。


お二人の生活は、ワークもライフもごちゃ混ぜです。

子どもが起きる頃にはお父ちゃんはもうせっせと働いていて、家中にパンの香りが漂っているとか、お客さんで店が賑わうと、お父ちゃんもお母ちゃんも大変そうだけどとても喜んでいるとか、一日くたくたになるまでに働いたあとに飲む「一杯の酒」でお父ちゃんとお母ちゃんが無上の幸せを感じているようだとか、親が懸命に働き、生きる姿を、しっかりと目に焼きつけておいてほしいと思うのだ。

こういう環境にいれば、子どもはきっと自分の力で「育つ」。僕らが「育てる」というよりも、「内」に力を蓄えて、健やかに「育って」いく。

田舎のパン屋が見つけた腐る経済 p219より抜粋


子どもがいる前で働き、精一杯生きる親の姿を背中で見せていく。
何よりも素晴らしい教育なんじゃないかって思う。

暮らしの中に仕事があり、仕事の中に暮らしがある。
暮らしが生き方、生き方が職業。まさに百姓的な生き方だと思います。

イタルさんに「タルマーリーが続いてきた秘訣はなんですか?」と聞きました。

そうすると
僕もマリも、遊び半分で楽しみながら働いてきた。しんどい時期もあったけど、その心持ちだったからやってこれたんじゃないかな」って。

確かに、二人とも見てて、働いてるのが心底楽しそうです。
いつでも「できる」と信じて、本気で行動して、実現してきたんだなあって感じ。
やっぱりいつまでも挑戦し続ける人は魅力的だし、自然に人も集まってくるんだな。カッケー大人だな。

私もこういう働き方をしたいなあ・・・・という想いを強くしたよ、春来🥺🥺

イタルさんのイケてない青春(勇気をもらえる話)

とはいえだよ。
発想もすごいし、持ってる知識も幅広く膨大で、実行力も群を抜いているイタルさん。
才能があって、若い頃から相当努力し続けた人なのだろうな。
それに比べて私は・・・とちょっと遠い存在のように思っちゃいません?
私はそうでした。笑

が、作中に勇気をもらえるエピソードがあります。

イタルさんは、東京郊外の多摩地区にある公団住宅で少年時代を過ごしたそうな。

ただ雇われ、給料をもらい、マイホームを買ってささやかな家庭を築く・・・それが幸せの形だと思われていた時代。

周りの大人が全然カッコよく見えず、絶望する若かりしイタルさん。
このまま自分もここで大人になって、パッとしない人生を送り老いてやがて死んでいくのか・・・。

その反動から、勉強もロクにせず、バイトとバンドとバイクにのめり込む。
高校卒業後はフリーターになり、刹那的な喜びを求めて夜な夜な遊び歩く毎日。

どうしようもない日々に虚しさを感じつつ、どうすればいいかわからない時に、学者である父の研究休暇でハンガリーに行くことになります。
そこで、金銭的には貧しいながらも、素朴で豊かなハンガリーの食文化を目の当たりにし、食の大切さに気づく。

帰国して一念発起、25歳で千葉大学の農学部に入学。
卒業後は農家になろうと思ったが父に反対をくらい、30歳新卒で、有機農産物の卸売会社に就職。

そこが資本主義の理不尽にまみれた場所でパン屋さんを目指すことになるのであった・・・・。

イタルさんにはこんなストーリーがあったんです。

そうなのか!こんなに凄いことを成し遂げてる大人でも、若い頃はどうすればいいかわからずに、焦燥感に駆られていたのですね。
なんだか勇気がもらえる話だなあ。

人との「違い」を見せつけるためにやってきたことは、結局何ひとつ自分の身にならなかった。今なら、その理由がよく分かる。

「人と違うことをしよう」という発想は、「人と違うものがない」ことを自覚していることの裏返しでしかないのだ。

田舎のパン屋が見つけた腐る経済 p204より抜粋


手っ取り早く何者かになろうとしたってなれっこない。

何かに必死に打ちこみ、何かを究めようと熱中していると、ひとりひとりがもつ能力や個性が、「内なる力」が、大きく花開くことになるのだ。

田舎のパン屋が見つけた腐る経済 p206より抜粋

常にもがき苦しみつつ、前に進んできたイタルさんだからこそ、こんな言葉を紡ぎ出せる。私たち若者に対するエールだと思います。

さあ、一緒に経済を腐らせよう!!

インターンでは、あらゆる仕事をさせてもらいました。
パンの発送作業から、掃除、皿洗い、お客さんの接客、パン職人の補助などなど・・・。
その中でイタルさんマリさんを始め、スタッフさんたちと話しながら働きました。

1ヶ月間で「タルマーリー」という組織のまわり方を、フルに体感することができました。

食品ロスが全くないのが、本当に素晴らしいッ!!!
タルマーリーでは店舗での直接販売と、オンラインでのパンの販売をしています。
ここから予約できますのでぜひ!😍 一度食べてみて欲しい。)

その日のお客さんの数を予想して、毎日焼き上げるパンの量を決めるのは至難の技で、どうしても客足が少ない時はパンが余る日もあります。

その時の対処法としては

  1. お客さんに「パンの詰め合わせセット」を発送する(常に予約はいっぱいです)
  2. 次の日に10%引きで売る
  3. インターンの賄いになる(秒でなくなる。笑)

捨てられるパンは一切ないです。
コツコツと地道に築き上げて、ファンを集めてきたタルマーリーだからこそ、できることだと実感してます。

全て本物の素材を使っているので、なんの後ろめたさも感じずに全ての人に全力でお勧めできる。嘘が全くないので気分がいい。

洗剤は一切使わず、エコタワシで食器類を洗ったり、
生ゴミはコンポストに入れて土に返していて、自然環境に配慮している姿勢も好きです。
働いていて気持ちが良かったです。

インターンを終えて今。
宣言します。


わたしも、腐る経済圏を作る!
必ず、田舎で起業します。



農業×何か(農家民宿とか、カフェとか)をテーマに、多様な人が集まれる場を持ちたい!という夢は、ぼんやりとあった。

🔺詳しくはこちらに。


今回のインターンで、ぼんやりしていたイメージが、ハッキリと輪郭を持った。

タルマーリーという「腐る経済圏」を実現してる場所で働けたからだと思う。

私もやらなきゃ!!日本で、もっといい循環を起こしていくために。
そのために、自分だけが持てる技術を身に付けたい。


イタルさんも本の中で、こう言ってますよ。


田舎で僕らと同じ闘いに挑む人が増えてほしい。それに限らなくとも、自分の「内なる力」を高め、土や場をつくることに意識を向ける人が増えてほしい。

田舎のパン屋が見つけた腐る経済  p225より抜粋


さらに『毎日のおカネの使いかたを見直すことも、経済を「腐らせる」ひとつの方法』です。

自分たちが信じられる商品をつくり、サービスを提供する人に対して、「正しく高く」おカネを使う。「利潤」をつくりだそうとする人たちではなく、環境を整え、土をつくるための仕事をしている人たちにおカネを使う。

「買い物は投票」です。おカネの使い方こそが、社会をつくる。

さあ、みんなで腐る経済を実践してみませんか??

場が整い、「菌」が育てば、食べものは「発酵」へと向かう。それと同じで、「小商い」や「職人」が育てば、経済も「発酵」へと向かう。

人も菌も作物も、生命が豊かに育まれ、潜在能力が十二分に発揮される経済のかたちーーー。

田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」。

田舎のパン屋が見つけた腐る経済 p226より抜粋

とりあえず、この本読んでない人は是非読んでくださいね!!
経済苦手な人とか、超超超おススメ!!
アマゾンでも売ってますから!!!!

この1ヶ月は、本当にたくさんの人に出会ったなあ。
私の人生においての指針を定めてくれた、貴重な時間になりました。
インターン行くって決めた私えらい!

イタルさんマリさんを始め、私に関わってくださった皆様、ありがとうございました。
この経験を糧に、ガンガン前進していくぞ!お〜〜!!!

イタルさん&マリさんと写真とってもらった!
本にもサインしてもらった!
一生の家宝にする!!!😍

POSTED COMMENT

  1. いまむー より:

    ひとつ一つの言葉が響いてきます。
    (発酵)させていける生産者であり百姓になります!
    腐る経済、すごい!

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