考えたこと

好きを、ちゃんと言葉にしよう。〜南大隅の後藤さん〜

鹿児島、南大隅にちょっくら行ってきた。
後藤さん夫婦に、会いに行くためだった。

お二人との出会いは二年生の時だったかな。

「鹿児島の田舎に行って、農山村の暮らし学ぼう」という農山村振興についての、井倉先生(いのっち)の講義。

まあ言い換えれば、「田舎に行って、そこに住む人びととふれあい、暮らしを体験し、呑み語らう」(一番最後大事ね)という最高な講義である。

その田舎が、鹿児島県の、端っこ⬇️

南大隅町へのアクセスイメージ図

ここ!南大隅だったのね。

ここ南大隅は、本土最南端で佐多岬とかある。
温暖で、南国チックなゆったりした場所で
大河ドラマ「せごどん」のオープニングに出てきた雄川の滝が有名。

雄川の滝|観光スポット|鹿児島県観光サイト/かごしまの旅


他の例に漏れず、高齢化が超進んでて、若い人が少なくなってる地域なのだけど、
よそ者を受け入れる風土がしっかり息づいてる地域でもあり、
学生の農業体験や、民泊が昔から盛んなのです。

住民もすごく明るくあったかく、よくある田舎の閉塞感を感じさせない。

この講義では、生徒がその地域の各家庭に分けられて、農業体験だのして、泊めてもらうのだ。で、2年前、私は後藤家に配属された。

後藤さんは、ピーマンと紅茶を栽培している農家さんだった。

短い間だったが、後藤家の畑に行き、話を聞き、一緒にご飯を食べさせてもらい、呑み語、泊めてもらう。

そこから私はこの後藤家の大ファンになってしまったのだった。
私の性質的に、大ファンになってしまうとしつこく来訪する。

そっから、個人的に「遊びにきていいですか!!」といって何回か泊まらせてもらってた。

毎回、「いいよいいよ!いらっしゃい〜〜」と気前よく迎えてくれて、色んなことを体験させてくれて、たくさん食べさせてくれて、たくさんお土産持たせてくれる。😭❤️

今回の訪問はおよそ1年以上ぶり、農業留学に行く前に行ったきりだった。
留学での報告をかねて再訪することになったってのが、大まかなあらすじ。
二泊三日で泊まらせてもらった。

一年ぶりに、降りたった後藤家。
千佳子さん、望さんが変わらない笑顔で迎えてくれた。
というか、ヤギがお産してた。笑
しかもこのお母さんヤギさん、三つ子産んでた!(普通初産は1匹が多いので超レアらしい。)

うん、それでな、この三日間で、やっぱりこの二人好きだなあって、しみじみ思ったのだね。

でね、いつも私「好きだなあ」(ほっこり😌)して満足しがちなのね。

でもさ、何でそう思うんだろう!?

なんかこれから、そういう勝手に出てくる感情、ちゃんと言語化した方がいいなって思ったの。

何で好きなんだろう

それぞれ人間的に尊敬する。

あのね、まず、千佳子さん、望さん、それぞれすごく人間的に好きなの。

すごくあったかい、愛があって、とても人間的なの。
話していて安心するし、帰ってきたいと思うのだ。

ふたりとも、とにかくよく喋る。喋る。たくさんコミュニケーションとる。
些細なことでも、色々教えてくれる。話が面白い。

そしてよく聞いてくれる。
どんな人に対しても、とてもフラットでいてくれる。
私を一人の人間として、扱ってくれる。だから緊張しないの。

笑顔がいい。よく笑う。

人と真剣に向き合って、「よくないものはよくない」とハッキリと言う強さがある。

そして人生を思いっきり楽しんでいる。
子どもが手を離れてからは、お茶の聖地スリランカや、ハイジで憧れのスイスに夫婦旅行に行ったり、

自分たちの紅茶を使った新製品を売ろうと、キッチンカーでの移動販売を考えていたり。

常に新しいアイデアに溢れて、楽しいことを追いかけて、挑戦をやめない。

夫婦として好き👫

そして夫婦としてのお二人も大好きだ!
私が個人的に思う「こんな夫婦いいな選手権」一位の座を獲得している。

6人ものお子さんを育て上げている。
農業しながら6人育てるって、めっちゃめっちゃ忙しい。
自分の時間なんてないでしょ!!

「6人って・・・・どうやって育て上げたんですか」と聞いた。

「ほんとどうやって子育てしたんだろうね笑」と千佳子さん。

農作業からクタクタになって帰ってきて、「疲れた〜〜」と放心。
息つく暇もなく、「ただいま〜〜今日のご飯何!!!!!」と帰ってくる子供ズ。しかも一人二人じゃないからね!!!
そこで何とかムチ打って、ご飯を作る。みたいな。

子どもたちの学校帰り道、おじちゃんおばちゃんが「野菜持ってかんね〜〜」と後藤キッズ達によく野菜を持たせてくれたらしい。
そこで「うち、大家族だから、もっとちょうだい!」と陰で交渉していたキッズ達。
つ、強い。🤣

家事は当然、当番制。みんなで分担してやる。

畑が忙しい時は、本当に構ってられる時間がなくて、兄ちゃん姉ちゃんが、下の子の面倒見ていたんだそうな。
今になって、長男長女さんから「下の子たちは、俺たちが子育てしたもんだ」って言われたらしい。笑

千佳子さんが産後、家に戻る前は、望さんワンオペで、ご飯から農作業からお迎えから全部やる。夫婦の連携プレー。

子供は子供で、サッカーとか部活動もめちゃくちゃやってるし、望さんは色んな会長したり、地元からの人望も熱い。地域の子供、家族も全員把握している。

さらに、当時から農泊を受け入れたりもしていたんだから凄い。

すごく大変だったことも多かったんだろうな。でも、それを感じさせない。
後藤家としての一体感が凄いのだ。
千佳子さん望さんが、一家の中の大黒柱で、みんなの精神的なところを支えている感じ。
これから新しいメンバーが増えて、さらに大家族になるんだろうな。

蒔いた種が、一斉に咲き出すのだろう。
何だか子育てと農業ってすごく似ている。

この後藤家を見て、農業しながら沢山子供を育てたい、って思うようになった。

農家として尊敬

ピーマン農家として、南大隅に移住し、生計を立ててきたお二人。
全く経験ゼロから、ピーマン生産の、スキルを積み上げてきた。

そこから紅茶、またもや、全くゼロからの挑戦。
完全無農薬で始めて、売り先もコネクションも無い中、地道に信用を勝ち取ってきた。

これは、二人の連携プレーと努力があったからこそ。
自分たちで掴み取った信用がある人は、人類最強だと思う。

地道な努力の末、紅茶の質が認められ、「ねじめ茶寮」として全国に売り先を拡大している。
そして去年、長年やってたピーマンをやめ、紅茶一本に絞るという選択をとった。

いつでも挑戦し続ける姿勢に、感服する。

田舎で、無農薬で栽培する難しさも教えてくれた。
いまだに「農業は農薬が無いと品質が下がる」「農協が一番」という固定概念が染み付いている地域でもある、そこでどうやって折り合いがつけていくか。

地域の中で、バランスをとって生きていく大切さも、よく理解しているところが流石だなと思う。

かなわねえ。

ああ、かなわないなあ〜〜って思う。当然なんだけども。

こんなにたくさんの人に愛を注げて、たくさんの人に好かれる。
これまで積み上げてきた経験が本当に違う。
人生の先輩だ。

それで、かなわねえなあ〜〜〜〜って人に会うと、
私は自分を見つめ直し、驕っていた自分にムチ打てるので、これはとてもいいことなのだ。

この前さ、バイト先のスパゲッティ屋さんの店長に言われたんだけど

「お前には、背負うものがない。だから身軽で、自分勝手に生きてける。」

って趣旨のことを言われてね。

ドキってした。これは、若者の特権でもあるんだろうけどね。

(トマトの実の店長にはいつも鋭いことを言われるので、ありがたい。)

こうやって、後藤さんのような人と接すると、

いろんなものを背負って、理不尽なことがあっても愛する人のために頑張って、働いて、周りの人に親切にして・・・・

こういう徳の積み重ねで、人間性が滲み出していくんだなって思う。

これからどういう人生を生きるのか

ってことを、ひとり、毎日頭絞って考える最近。


大学4年生っていうタイミングでもあるし
コロナによる世界の転換期である、今だからこそだ。
世の中の仕組みや、幸福の尺度は、かなり大きく変わるだろう

こうやって、「ああ、いいなあ、好きだなあ。ジーン」ってなる、あったかい感情を、
ちゃんと言葉にしていかなきゃって思うのだ。

それこそが私の人生をいいものにしていくんだと思う。

私が尊敬する人に、私がなりたいよね。

POSTED COMMENT

  1. 後藤千佳子 より:

    はるきちゃん~!今日は突然茶摘みをすることになり、バタバタで
    今読みました!!
    もう、もう、はるきちゃん、私達のこと良く言ってくれすぎ!!
    私達は失敗と反省だらけの毎日で、とてもそんな、ほめてもらえるような立派な人じゃないから~~!!
    でも、ありがとう(^^)
    とても嬉しいです!
    でも、ランキング1位はだめだめ!はるきちゃんはもっと目標高く持ってほしいわこれから、はるきちゃんがどんな人と出会って、どんな道を選んでいくのか、楽しみにしています!
    また色々話しましょうね!
    タケノコご飯は美味しくできたかな?

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